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2021-04

うまいっしょ!

umai


いよいよロケサービス繁忙期に入り、日記更新がむずかしくなってきた。

そんな合間を縫って、6月20日はCMナレーション(キヨーレオピン)の仕事、22日はハウス食品のラーメン“うまいっしょ”のCMにエキストラ出演してきた。札幌中央卸売市場でのロケは、解散した札幌出身の人気グループ「ゾーン」にいた女性が新しく結成した新バンドのメンバーがメインキャスト。僕は彼女らが訪れた市場でホタテを炭火で焼く魚屋さんという役どころだった。

その後、広告代理店時代の同期の I から、携帯に留守電が入っているのに気づいた。
「今日は特別な日だから電話をしたんだ」と。
そうだった。その日は、2年前に急死した、もうひとりの同期の命日だった。あの日の朝、僕はニセコの牧場で、誰もが知ってるお茶のCM撮影のまっただ中にいた。I からの電話は、同期Sの危篤を告げた。今晩が峠だという。その午後、別の人から、僕の携帯電話にSの訃報が入る。

僕は、何十人もいるスタッフから見えないように牧場の片隅へ行き、声を上げて泣いた。

撮影は天候の関係で予定よりも延びて、僕は東京で行われたSの通夜にも告別式にも出席できなかった。撮影終了の、そして告別式の翌日、僕はとるものもとりあえず羽田に飛び、そこからそのままSの自宅へ向かった。
電話もできず突然向かったS宅に二人の子供はおらず、僕もよく知っている奥さんだけが独り仏壇を守っていた。告別式の翌日に、突然自宅を訪問していいものかかなり迷ったのだが、奥さんはとても喜んでくれた。

「遠くから来てくれたんだから、何か貰って行って」
奥さんは、生前あいつがよく手にしていた扇子を僕に手渡した。

その足で、僕は同期 Iの家にお邪魔して、しこたま飲んだ。
その晩はそこに泊めてもらった。深夜に、仕事を終えたかつての僕の部下もIの家にやって来た。


二年目の命日の電話は、そのIからだった。
メッセージを聞いた瞬間、「特別な日」を理解したけれど、正直、その時までそのことは僕の頭の中になかった。
北海道に移住して10年以上経って、距離をあれほどまでにもどかしく残酷に感じたことはなかったのに。僕はIの電話が来るまで特別な日を忘れていた。ないがしろにしている様々な出来事の多くを、忙しさを言い訳にしている自分を改めて嫌悪した。去る者は日々にうとく、それを思い出させてくれた男には、深い深い感謝の念と揺るぎない愛情を感じてしまうのだった。こいつは大切にしなくては、と。

Sに、献杯。


(面白がって読んでもらえたのなら…)
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