雪虫、吹雪く。

この数日来、雪虫が飛んでいる。
それも半端な数ではない。
飛んでいる、ではなく、襲来こそがイメージだ。
現実の雪同様、ふわふわと優雅に舞っていれば可憐にも見える雪虫だが、歩く人たちは皆一様に、顔の前辺りで追い払うように手を振りまわしている。黙っていれば目にも口にも鼻からも飛び込んで来るからだ。うっかり頭や衣服を払わずに家に入ろうものなら、玄関をリビングを雪が舞う。
北海道に移り住んで来て間もない頃、雪虫の舞った数日後に、本当に雪が降ったので感動した。現実に雪虫は初雪を予告してくれるのだと。ただ、この一週間ほど、雪虫は舞いっ放しで風情も歳時記もへったくれもない。
ちらほらと舞う雪虫に心動かされていたのが、今や不感症のようになってしまったのかと、少し自分を責めるような気分になる。日々に追いまくられた生活を送っているからか、旅は生活にかわり、非日常が日常と化してしまったからか…。
小樽生活17年目に突入中。
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