潮ノ湯へ3

湯上り、お着替えの最中もふたり楽しそう。
ひさしぶりにコンビを迎えた潮ノ湯の松原さんも嬉しそうだ。
ただ、帰り際に毛利さんが、潮ノ湯の脱衣場にあるひとつひとつを目に焼き付けるように見つめていたのが僕を不安にさせたので、
「今度また運転手しますから、潮ノ湯さんにお邪魔しましょう!」
と大声で言った。
テーブルの上には、土門さん制作、木彫りのライター入れが。

毛利雅美さん、土門収さん、湯上りの勇姿。
お二人の後方の通りは、かつてはにぎやかな商店街で、たくさんの店が軒を連ねていたという。数少ない生き残りだった『モーリ時計店』も、今はその名残すらとどめていない。
この後、現役の木地挽き物職人の土門さんは、2月5日から開催される札幌雪まつりでチアガールが使用する、大量のバトンを仕上げなくてはならず、
「せっかくなんだけど今日はこれからひと仕事しなくちゃならないんだ。間に合うかどうか気が急いて、あずましくない」
約束通り、塩谷のご自宅に毛利さんを送り届ける。
いくらお元気でも、もしもなにかあったら、と,柄にもなく少々緊張気味の運転。
帰り際、毛利さんが「これあげる」と差し出したのは、
かつてモーリ時計店に置かれていた、年代物のSEIKOの腕時計だった。
スポンサーサイト
● COMMENT ●
トラックバック
http://azumashikikuni.blog16.fc2.com/tb.php/298-463308a1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)