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2021-04

ふるさとの盆。

09花火1
 
両親共に東京の人だったので、たまさか神戸に生まれたけれど三つまで、以降ずっと横濱に育ったからか、ふるさとというイメージがなかった。

故郷、古里、古郷…

幼いうちは、地元だけで完結していた人間関係が、大学以降になると突然全国を相手にすることになる。帰省とか盆帰りなんていう言葉を頻繁に耳にするようになる。「田舎」を持たない自分にとってそれは随分新鮮で神聖なもののように思われた。

17年前、イノシシが昂じて発作的に縁もゆかりもない北海道小樽に移り住んだ。最初に勤めた札幌の会社の最初の暮れ、上司に「ホシノ君は田舎に帰らないの?」と尋ねられたとき、なんとなくジーンときた。そうか、札幌の人から見たら、実家がある横濱は僕の「田舎」「故郷」なんだ、と。当たり前のことだし、子供じみているようだけど、何せ感動してしまったのだから仕方がない。
 
盆暮れ正月はおろか、毎年「里帰り」することもままならぬ北海道生活を送って来たけれど、「僕にも田舎がある」という事実は何となく心の懐具合を豊かにした。

ところが、おととし十一月に病気の母を小樽の施設に引き取り、昨年の春、母が独り暮らしを続けてきたウチを売却したので、実家が消失してしまった。小樽と横濱に二軒の家を持つことは僕の経済力では到底出来ない。ようやく手に入れた田舎がなくなっちゃった。もう帰省は出来ない。帰る場所がない。

盆踊り

昨晩は、現在の地元である小樽市のとある自治会の盆踊りだった。まだわずか十一回目。僕がここに移り住んでから始められた祭りだ。フィナーレを飾る花火大会もやっと十回を数えた。それまでわが町の祭りのなかったこのエリアの人たちが、地道な努力で回を重ねて来た。年々ほんのわずかずつ、花火の打ち上げ数が増えてゆくのが、この町の年輪の様で涙ぐましい。



祭りも盆踊りも異様に好きな僕だけれど、めったに自ら踊ることはない。でも、昨晩は踊った。汗だくになった。母の新盆だからかもしれない。盆踊りをこんな風にとらえたことも、そんな意識で踊ったのも、初めての経験だ。帰る場所がなくなった僕にとっては、この夏祭りが故郷の祭りになるのだろうか。僕にとってはこれから作ってゆく故郷なのだ。

09花火2

高台のわが家のバルコニーが花火鑑賞の定位置なのだが、この十年の間にニセアカシアの樹の背がぐんぐん伸びて、毎年花火の檜舞台を圧迫して来ている。


今日、八月十六日は亡父の十九回目の命日だ。





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