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2021-04

仇討ちのプラド。

プラド

25年前にプラド美術館を訪ねた時、僕と相棒は日本人という理由で入場させてもらえなかった。

貧乏旅行のバイブルである日本の旅行ガイドブックのクチコミ情報に、当時駅のロッカーが封鎖されていたマドリードでは、ブラド美術館のクロークを上手に利用すると、美術館をロッカー替わりに身軽になって街を歩き回れる、とあった。

その情報を真に受けたゲージュツに興味のないわが同胞たちが、きっと猫も杓子もプラドをロッカーとして使ったのだろう。すっかりその魂胆は見破られており、結果、フラチな日本人は全面的に出入り禁止状態だったのだ。


けっこう真面目にプラドのゲージュツ鑑賞を楽しみにしていた僕と相棒は、けんもほろろの対応になすすべもなく、途方に暮れて美術館前の広場にぺたんと腰を下ろしていた。

プラド2

だから、今回の旅の最大のテーマのひとつに、プラド美術館での仇討ちがあった。今度こそ、ベラスケスや何人かの絵画を柄にもなくきっちりと鑑賞して恨みを晴らさなくてはならないのだ。

四半世紀の時間は伊達じゃない。
プラドの入口にはものものしく空港のゲートにあるのと同じX線の荷物チェックの機械があり、いわずもがな大きな荷物は預けた上で、持ち込むすべてのものをそのマシンに通さなくてはならなかった。

プラド3

チケットオフィスの横にある入口にすっかり荷物を預けてしまい、ようやく25年越しの仇討ちは果たされた。


そう。正面玄関ではなくて、きっとこのあたりだったと思う。

プラド4

途方に暮れた25年前の僕と相棒の前に、日本でいうところの社会科見学みたいなものなのだろう、地元民と思われる女子高生がざっと百人。わらわらと現れた。彼女たちは妙に親日的で、やれサインをくれだの、自分の名前を日本語で書いてくれだのと、あっという間に二人のハポネスは取り囲まれた。

そのうちその国際交流は不思議な盛り上がりを見せ、いつしか口三味線ならぬ口ギターと口カスタネット、そしてパルマ(手拍子)もよろしく狂喜乱舞。入れなかったブラド美術館前の広場は、圧巻100対2の即興フラメンコ劇場と化したのだった。



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