だるま湯終焉ーー風呂屋と焼き餃子4

お逢いするのは初めてだったけれど、高価そうなカメラを抱えた小樽の某高アクセスのブログの作者も最後のお客の一人だった。
僕とその人は高村さんの計らいで、すでに最後の客を送り出した女湯に導き入れられた。ついさっきまで、お元気でね、本当にお疲れさまでした、ありがとう、街でお見かけしたら声をかけますね、などと口々に最後の言葉を交わしていたのが耳に残っている。

見るからに女湯は男湯よりも広くて清潔感があった。懐かしきお釜型のドライヤーがあった。首の長い体重計があった。すでに何年も使われていないサウナ室もあった。

少年三人もブログの主も帰っていき、塚田先生と僕が最後の最後まで残った。先生はもうすでに次の講演のためにだるま湯からお借りするゆかりの品についての打合せを高村さんとしていた。
けっしてこれで終わりではないのだ。
終焉を始まりにし、未来に繋げようと懸命になる。
そこが先生の素晴らしいところなのだ。
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