風の酒場。

とつぜんだけど、
風の色で酒場をはじめることにした。
風の色を立ち上げた頃、
ひと夏、あらわれては消える、
陽炎のような酒場をやりたいとボスと話していた。
すすきのに空き地を探して、
テントやバラックでもいい、
酒場の非日常が劇場空間と考えれば、
内装はセットでかまわないのではないか。
表からは本物に見えるけれど、
裏に回ればハリボテにすぎない。
それがセットである。
二階がないのに途中まで階段がある。
開かない扉がある。
まやかしの空間。
ある時期、本気で空き地を探した。
ビルオーナーに紹介してもらい、
屋上ならタダで貸すよ、という具体的な話もあった。
しかし、
よくよく考えてみれば、
われわれの本業は夏が最繁忙期だ。
いったい誰が店番するのか。
そんな思いつきの企画と短い時間で保健所の許可が下りるのか。
計画は頓挫した。
そして…
こんなご時世にこそ自分たちから何か仕掛けよう、
という話を喫茶店でボスとして、社員に伝えたのがこの11月24日。
最初から酒場をやろうという話ではなかった。
まずみんなで何をやるべきかそれそれ持ち寄ろうということだった。
翌日僕は酒場企画の草案を書いた。
吉田類さんに出逢った影響があるかもしれない。
中嶋さんの素敵な酒場を知ってしまったからかもしれない。

26日僕のプランが社内で通り、その日から具体的な物件探し(仲介業者/ビルオーナー/自分の足でも)と、事情通の方への協力依頼を始め、27日には決定に至る狸小路6丁目の物件に行き着いた。その後もさらに物件リサーチは続けたものの、30日に初めて狸小路を見、他にもたくさん手を挙げている人気物件だったため、三日の猶予の後、12月3日に決定の意思表示を大家と仲介業者に伝えた。
銀行借り入れの話、開業に必要な調理師、衛生管理責任者などの協力者探しから、内装とメニューのイメージづくり、店名の検討、ロゴ制作の依頼、等々大車輪で動き、12月7日に正式に契約を交わす。
ここまで喫茶店の話から二週間の出来事だ。
内装プランを依頼する舞台美術家に7日と10日に現場を観てもらい、10日中に図面up、昨11日金曜日に保健所に申請をあげた。
14日月曜に着工、17日木曜日に完成予定。同日保健所のチェックが入る。ここがうまくいけば、数日後には営業許可が下りる。
21日と22日に身内の宴会で肩ならし、外部には25日がご招待。
12月26日土曜日に正式オープンを迎える。
飲食業はど素人なので、ただの飲み屋をやっても仕方なく、ある種情報発信基地的な人脈ネットワークの交錯する場所…になればいいなあ、と。

その名も
“おいしゅうて やがてあずましき”
『もっきりバル 風の色』
合い言葉は、
「とりあえず、ホッピー」
どうぞよろしく。
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