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2021-04

追悼2009



小樽の写真家志佐公道さんの父上がご逝去され(享年93歳)、昨日告別式に列席した。最後の喪主の志佐さんのご挨拶に朝から目が腫れ上がってしまった。
「三年前に母を送ったとき、父は、これからは母の分まで生きなくては、と気丈だったけれど、わずかの後に肺炎にかかり、一時は危篤状態に陥ってしまった。
幸い回復して父の曰く、母さんが来るな来るなというので帰って来ちゃった、と。
今回はきっと、母が受け入れてくれたので父は行ったのでしょう」
「昔父とよく小樽の街を歩き回った。そのことが小樽の街の見方を私に教えてくれ、今も自分は小樽に生きているのだと思う」

そんな意味のことをおっしゃったと思う。
父上も測量写真を職とし、小樽の風景を写すのが好きだったとか。
ひつぎには志佐さんが小樽の歴史的建造物を撮り下ろした『小樽たてもの散歩』が納められていた。志佐さんが父上の額に手を当て、ありがとうとひとこと、棺は閉められた。

志佐さんは父上が息を引き取られた日(26日早朝)の前の晩、小樽での会合宴席の後、さらにJRに乗って札幌に出向き、僕の店の開店ご招待に足を運んでくださっており、終電で小樽に帰った。もしもそのことで、最後の状況が変わっていたとしたら…
僕は胸が苦しくなった。


よく、ある年齢以上の方が逝かれた時、大往生だったとか天寿をまっとうしたとかいう表現をするけれど、僕は嫌いだ。何歳になっても、どれだけ生き尽くしても、少なくとも本人にとって、親族にとって、もう充分、ということはないのではないか。それはまわりの人間が勝手に納得しているに過ぎない。

今年は自分も母を送ったけれど、近しい方の一親等の葬儀に随分足を運んだ。
自分を生み出し、ゼロから世界に存在させてくれた人を送るのは本当に切ない。
しかしながら、覚悟を決めていた人間が、冷静に愛情のみをもって口にする送る言葉には、澄み切ったような境地があって胸を突かれる。


今年旅立たれたすべての方々のご冥福をお祈りするとともに、
残されたすべてのの人の上に平安が訪れますように。

合掌。





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