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2021-04

新年の丸井今井 ? 「瀬戸國勝漆器展」。

(「大晦日のてふてふ」からの続き)

1996年1月、僕は塗り物のぐい呑みに見とれていた。
札幌の百貨店・丸井今井「加賀老舗展」でのこと。

1992年7月から、僕は小樽市民になっていた。
東京の会社を辞め、アパートをたたみ、横浜の実家を離れた。
札幌の出版社にもぐり込み、少しは北海道生活に慣れてきた頃だ。

「いいでしょ、その器」と後ろから声がかかる。
なんとなくこの状況、その声、どこかで…。
斜め後ろへ振り返ると、やはり覚えのある顔がそこに。
忘れもしない8年前の輪島の大晦日、
生涯で最も強烈な蕎麦のもてなしの記憶。
「てふてふ」のご主人だった。

「かあさん、ほら覚えてる?」
と話しかけた先には、あのときの奥さんがいた。
「うんうん、えと、お名前は確か…ホシノさんよね」
びっくりした。まさか名前まで。

「てふてふ」主人、瀬戸 國勝さんは、
この8年の間に漆器作家としての評価を一気に高め、
作品は「サライ」「ミセス」などのクオリティの高い雑誌等々で
広く紹介されるようになっていたのだった。
恥ずかしながら、全然そんなこと知らなかった。
僕にとっては、ただ、8年前の大晦日、突然見知らぬ僕を招き入れて、
蕎麦と酒をふるまってくれた、素敵なご夫妻でしかなかった。
それもたったひと晩のご縁。
しかも、あのとき僕は東京在住の横浜人で、
お逢いしたのは石川県輪島市。
それが8年後、
小樽市民になった僕と札幌でばったりなんて…。

「坂本は覚えてる?」

もちろん。あの料理の天才のことだ。
「坂本は何年か前から、輪島の隣の珠洲で旅館を始めたんだ。
 一日三組限定。うまい料理を囲炉裏端で食わせる。
 これが当たっちゃった。必ずあの蕎麦も出すんだよ。
その宿で僕の器も使ってもらっているんだけど、
 風呂も僕の作品でね。漆塗りなんだ。この前もサライに載ってたな」


その年の暮れ、
僕は能登半島に向かった。
輪島に一泊、珠洲の「さか本」で二泊。
瀬戸さんの漆の風呂につかり、
囲炉裏端で和を中心とした圧倒的な「坂本料理群」に舌鼓を打ち、
「あの蕎麦」に再会して感涙にむせんだ。

※ 「さか本」は、2月6日発売の雑誌「和楽」3月号に掲載されるそうです。
  興味のある方はぜひ !!



それから毎年一月は、丸井今井の「加賀老舗展」に足を運ぶ。
もちろん瀬戸夫妻に逢いに行くのだ。
旨い物をいただきに一緒に街へ出た年もあった。
実は今日も顔を出してきた。
何年か前から、瀬戸さんの出品は物産展を離れて、
同時開催の「瀬戸 國勝 個展」という形に昇格している。
昨年は、ニューヨークの高島屋で個展を開いた。


ほんの少しずつだけど、
ホシノ家の食卓に瀬戸さんの作品が増えてきた。
ぐい呑み、椀、醤油差し、そばちょこ…。

現在、札幌丸井今井一条館8階にて、
「瀬戸 國勝 展」開催中(1月16日月曜日まで)。seto1.jpg

seto2.jpg

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