FC2ブログ

2021-04

土門さんの通夜。


16日日曜午後6時からの木地挽き物職人土門収さんの葬儀に参列する前に、僕は花園の五香に顔を出した。一昨年に隣接していただるま湯が廃業してしまい、湯上りのサッポロラガーが飲めなくなってしまったけれど…。

五香の小関夫妻は礼服で現れた僕を少し気遣ってくれていた。
僕は簡単に事情を話し、さらに更地になってしまったすし屋通りの理容カナモトの消息を尋ねたけれど、小関夫妻もご存知ないようだった。

土門さんや毛利さん、潮ノ湯にだるま湯、ここ五香や小関夫妻も、そしてカナモトも、よそ者の僕にとって古き良き正しき小樽という気がして長年お付き合いをしていただいて来た。20年近く経って、そうしたものがどんどん失われつつある。

降りしきる雪の中、土門さんの葬儀は盛大だった。九十年の職人人生。参列すると聴いていた盟友毛利雅美さんの姿はなかった。

斎場は車でないとなかなか不便な場所にある。
吹雪の中しばらくのろのろ歩いたけれど、バス停まではまだ遠い。
身体も冷えきって来た。そうか、土門さんの追悼なら潮ノ湯でひとっ風呂浴びて行こう。と、名案がひらめいた瞬間に激しく転倒した。

SN3J0445.jpg

痛めた右肘をさすりながら、礼服のまま潮ノ湯へ。
番台には松原夫人。

SN3J0448.jpg

ご商売とご主人の体調不良で通夜は行けなかったけれど、明日の告別式には、と松原夫人。

SN3J0447.jpg

何度言っても湯銭をとってくださらない。
しかもタオル2本と石鹸を貸してくださった。
ひとしきり故人の話をして湯船につかる。

SN3J0446.jpg

潮ノ湯はいつ来ても清潔でお湯も透き通るようで心地いい。

SN3J0451.jpg

SN3J0449.jpg

なんとなく哀しみも癒されるような…。

着替えていると、夫人から打ち身用の塗り薬を渡され、ご子息が車で僕を自宅まで送り届けてくれると言う。恐縮しつつもありがたくご好意に甘える。
20年近い潮ノ湯とのお付き合いで、ご子息とは初対面だ。
小樽の町の話をしながらしばしドライブ。

IMG_7025.jpg

帰宅後、これまで土門さんにいただいた作品を引っ張り出して来た。
作品と言っても、むろん彼の本職は家具等を作ることだ。これらは基本的に人様に差し上げるものばかり。けれどこうした掌品に土門さんの優しいお人柄が実に良く現れていると思う。

IMG_7014.jpg

一番最近に僕の土門コレクションに加わったのは、潮ノ湯の松原さんから土門さんの亡くなった日に譲り受けた、ペットボトルで作った灯籠である。木製の台座の仕事こそが土門さんの本領なのだろう。

土門さん追悼の夜を自らうすら灯りで照らし出していた。

合掌。


関連URL
http://azumashikikuni.blog16.fc2.com/blog-entry-327.html
http://azumashikikuni.blog16.fc2.com/blog-entry-328.html









スポンサーサイト



● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://azumashikikuni.blog16.fc2.com/tb.php/539-f2246538
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

九十歳の巨星たち。 «  | BLOG TOP |  » 土門さんからの年賀状。

カレンダー

03 | 2021/04 | 05
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

プロフィール

azumashikikuni

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

FC2カウンター

FC2ブログランキング

FC2 Blog Ranking

全記事(数)表示

全タイトルを表示