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2021-04

おでんの一平と瀬戸 國勝。

昨日まで札幌の丸井今井で個展を開いていた漆器作家の瀬戸 國勝さん
(1月10日「大晦日のてふてふ」「新年の丸井今井“瀬戸 國勝展”」参照)
と、ひょんなことから「おでんの一平」
(昨年12月8日「屋台のジョン・レノン」参照)
で合流する形になった。
僕らは、風の色の身内だけの遅ればせの新年会を一平さんで開いていたのだが、
そこに個展最終日を終えた瀬戸夫妻がやってきた。
一週間の札幌滞在で、瀬戸さんの一平訪問は三度目だという。
能登は輪島から来道しているご夫妻を、
一平に最初にご案内したのは僕だった。
1997年の1月のことだ。

日本中を旅して歩いている瀬戸さんは、
食には一家言持っている方で、なかなかにうるさい。
素晴らしく美味しい店を全国にご存知で、
横浜出身の僕が、
瀬戸さんから横浜の目からウロコの旨い焼き鳥屋を教わったりしている。

全国にその名を轟かせ、
人間国宝の作品なんかも採用している最高級寿司店「すし善」が、
本店も東京の店でも瀬戸さんの器を使っている。
自分の器に食べ物が盛られる訳だから、
食に敏感なのはうなづけるが、
その辺瀬戸さんは度合いが超越していて、
その人を食べ物屋に連れて行くのはなかなか勇気がいる。

10年前に取材させてもらって、
その味に、谷木さんという店主に、
いきなり参ってしまった「一平」を、
その瀬戸さんがやたらに気に入ってくれた。
毎年個展で札幌を訪れるたび、
一度の滞在中に何度もいらしているという。

一平の主人・谷木さんも谷木さんで、
最初に瀬戸さんをご案内した年の個展会期中、
昼間ふらりとその百貨店に足を運んで瀬戸作品を購入。
のちに一人で一平のカウンターに座っていると、
すっと瀬戸さんの椀でおでんを供してくださったりする。
そんな人だから、僕が参らない訳がない。

今では間違いなく、
瀬戸さんの方が一平ののれんを数多くくぐっているはずだ。
飛び抜けたものづくりの人であるお二人は、
すっかり互いを認め合い、気心を通わせているご様子なのだ。

いつも同行している瀬戸夫人もむろん舌の肥えた方なのだが、
一平のおでんは「間違いなく日本一よ」と断言する。
彼女のお嬢さんは飛行機に乗って一平のおでんを食べにくる。

そうした素敵な広がりの真ん中にいるはずの自分は、
冥利につきるのだが、凡人は取り残されているような気もして、
少し寂しくない訳でもない。


昨年移転した一平で、珍しくカウンターではなく、
奥の座敷から谷木さんを観る。
小劇場の看板役者みたいに、
その場所にきっちりと収まっていて、
男から観てもホレボレしてしまう。

瀬戸さん、また来年、一平で。
(南3条西4丁目 克美ビル5F)ippei.jpg

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