FC2ブログ

2021-04

銭湯と札幌人。


先週、口惜しい思いが甦り,連鎖した。

僕はそば屋酒にも負けず、銭湯が好きで、
全国区の町田 忍さんのようにはいかないとしても、
北海道の銭湯のことを一冊にまとめられないか、
と思っていた。
そんなある日、北海道新聞から
「いらっしゃい北の銭湯」という本が発行された。
1998年の秋のことだ。
僕は地団駄を踏んだ。絶対イケルと思っていたから。
ただ,僕は銭湯そのもののガイドブックというよりも、
銭湯を紹介しながら,むしろ、
その周辺にある生活や人間の存在をすくい上げたかった。
いずれにせよ、自分などが思いつくことは必ず誰かがすでに考えている、
という当たり前のことを改めて肝に銘じた。
思い立ったら行動に移さなければ駄目なんだ、と。

その後、その思いは、僕の小樽のウチの四軒先に住んでいる、
やはり東京から来たサトーと二人で作った、
「ヌプカ」という雑誌で一部カタチにすることができた。
2000年のことだ。季刊誌として始めた「ヌプカ」は、
残念ながら諸般の事情により2つの季節しかみることができなかった。
一応,道内だけでなく、東京でも販売したのだけれど…。

道新から出た銭湯本の著者は、
札幌篠路高校の塚田 敏信先生で、
道内では銭湯博士のような存在である。
市場や町並みや、先生はたくさんテーマを持っておられる。
地団駄を踏んでしばらくしてから、僕は先生に連絡を取って、
当時僕が編集していた札幌の篠路・太平地区のコミュニティ新聞に、
札幌の中では昔の面影を多く残した篠路の町並みについて、
連載をお願いした。奥様の素敵な町並みのイラストを添えて。

その塚田先生からいただいた今年の年賀状に、
篠路高校で先生が企画した「図書館講座/図書館で知ろう」
の案内があったので、久しぶりに時候の挨拶以外の連絡をした。
「活字をめぐる冒険者たち」と銘打った3回にわたる第一シリーズは、
年内にすでに第1回を終わっていた。
僕がお邪魔したのは、先週1月27日(金)の第2回。
『札幌路地裏探訪』のタイトルで、
季刊「札幌人」発行人/札幌グラフコミュニケーションズ
代表取締役、荒井 宏明さんのお話を聴く趣向だった。
塚田先生が作ったご紹介には、
『心ある札幌人が待ち望んでいた
地域誌「札幌人」を2004年春から刊行。
これまで〈公園〉〈市電〉〈銭湯〉〈藻岩山〉〈自転車〉
〈古書店〉など、全角度から札幌人の文化にせまる。そしてついに…。』とあった。
口惜しい思い、
地団駄の二番目は「札幌人」である。

僕はまったく毛色が違う東京の2つのタウン誌を以前から敬愛していた。
熱狂的ファンといってもいい。
ひとつは、都市出版の「東京人」。
ひとつは、交通新聞社の「散歩の達人」。
これこそが僕の描いていた「街の本」のイメージなのだ。
実は「東京人」と良く似た「大阪人」というのもある。

相棒だったサトーが「ヌプカ」でやりたかったのは、
こよなく愛するナショナルジオグラフィックのようなネイチャー系、
つまり北海道の大自然を高らかに謳い上げるようなもの。
僕はどちらかというと、北海道の路地裏の生活感、
観光客が求めて来るような非日常と、日常の狭間…
みたいなところを取り上げたくて、
小樽の銭湯の大三角形とそこに住む職人さんのお話とか、
すすきのに唯一残された銭湯と、
そこに通う常連の寿司職人にスポットを当てたページ、
北海道の不思議な食べ物~「ざんぎ」「エスカロップ」
「豚丼」の秘密やら「ジンギスカン」のルーツやらを追いかけた。

その私が「ヌプカ」で果たせなかった夢の続きを、
漠然とイメージしていたのが「小樽人」という雑誌だったのだ!
ああ、口惜しい! 
でも、札幌人はもう八号も続いている。
それもたったひとりで、
取材・編集・撮影・デザインに営業と八面六臂の大活躍なのです。
大そうなことだし、情熱ある素敵な雑誌ですよ。


日にち変わって、昨日3日金曜日も篠路高校にお邪魔して来た。
同講座の第3回「街の本屋の再生をめざして」。
札幌は琴似の本屋さん、くすみ書房の久住 邦晴 社長のお話。
やっぱり凄い人はいるもんだ。
巨大資本の巨大本屋、全国展開のチェーン本屋の台頭に負けじと、
街の本屋がいかに知恵をしぼって活字離れを食い止め、
しかも多くの人を本に呼び戻しているのか。その成果とは!
痛快なまでの企画力だ。まいりました。

銭湯と札幌人。
ふたつの地団駄、敗北感に、
とりあえず帰宅して叫ぶのは、
鬼はー、外っ!sapporozin.jpg

スポンサーサイト



● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://azumashikikuni.blog16.fc2.com/tb.php/62-08436988
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

歩く、スキイ。 «  | BLOG TOP |  » 海猫屋のマコトさんと写真家のシサさん。

カレンダー

03 | 2021/04 | 05
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

プロフィール

azumashikikuni

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

FC2カウンター

FC2ブログランキング

FC2 Blog Ranking

全記事(数)表示

全タイトルを表示