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2021-04

函館と茶夢。

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23日土曜、四時起きして小樽築港午前6時06分のJRに乗る。
札幌午前7時発のスーパー北斗2号は午前10時11分に函館着。
だから10時半には函館朝市にある茶夢に座っていた。

神戸で生まれて横濱で育った僕としては、初めて自分で三番目の港を小樽に定めて移り住んだのだけど、それは発作的だったにせよ、最後まで函館じゃなくていいのか…という思いがあった。

今小樽に住んで19年、それでもよく言えばまだ旅の途中のような新鮮さが、悪く言えばヨソ者感が残っている。だから一年ぶりの函館は緊張するほどに僕をワクワクさせた。

仕事以外で函館を訪れた場合、必ず立ち寄る何カ所のうち、恐らく一番新しい茶夢ですら、すでに20数年以上が経過している。

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店名や店の構えだけでは正直およそ立ち寄りそうもない自分がいる。
かつて最初にこの店を選んだ動機はなんだったのか忘れた。

座って数分後に僕のテーブルは写真の如き状況だったのだけど、この中で自分で注文したのは飲み物だけである。それも喉が渇いてビールを所望したものの、心躍る小皿を目にした瞬間から、こりゃ日本酒だとすぐさまビールはチェイサーと化した。

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イカゴロやアワビの肝の塩辛も泣けるけど、函館と言えばのイカ刺しやイカそーめんの概念をかえてくれたのは茶夢だ。切り方によってこうも甘み旨味が違うものか、名物に美味いものは何とやらの定番をこの店が覆した。

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ぶっきらぼうに、つまらなそうに、厨房に開いた小窓のような額縁の中から顔を出して、ほれ、イカの切り方見せてやるからと客を促す。
最初は怪訝そうに立ち上がった旅の人が、その名人芸に引き込まれて喚声など挙げようものなら、わが意を得たりとばかりに口の端っこでにやりと笑って、そうなればもう店主伊川さんのペースなのだ。

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伊川さんがただ者ではないのは、小皿のつまみをちょいと口にしてみればすぐに分かるし、すり減った包丁たちからも伺える。さして時間を要さずに茶夢を選んだ幸運に気づくに違いない。すでに何度も並びの別の店で流行のどんぶりを食してしまった人は、なぜ最初からこの店にしなかったんだと嘆くだろう。

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この朝の逸品はこれ。イカゴロにネギだの味噌だのを和えて炒めてある。ニンニクが効いていて、イタリアンの店でもそのままいけちゃうだろう。バゲットに塗って食べたらワインが欲しくなるはず。

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しゃれみたいにまかないのカレーがひとくち出て来た時には、僕の脳みそは完全にトロけて制御不能に陥っていた。午后から大切な用事があるのにコップ酒が…と最後の理性と闘っていた絶妙なタイミングで三平汁が出て来た。

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まさに後ろ髪ひかれながら、再訪へ万感の想いをつのらせるように外へ出ると、太陽はようやくてっぺんの当たりなのだ。






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