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2021-04

亀と七番蔵。

亀ちらし

昨晩、7年ぶりの再演というTPSの芝居『亀、もしくは…』に足を運んだ。
初演から17年。そのつど配役を新たにする変遷を僕もたどって来た。
なぜなら、1995年の札幌マリアテアトロでの初演から長く出演していた山野久治と僕は二十数年前の東京広告屋時代に知り合い、制作会社を経由して、山野をロケーションコーディネイターとして、倉本聰さん出演のサントリー・オールドのCMシリーズ、倉本演出の北海道拓殖銀行のCMシリーズが生まれた。

僕が北海道に移り住んで来たばかりの頃、ちょうど『亀…』の作・演出・主演である斉藤歩の演出作品である『ドレッサー』(1994)に山野が主役で出演していた。札幌西武赤れんがホールで、ロケコーディネイターではない、俳優・山野久治と初めて出逢った。

そんな縁で、『ドレッサー』で金色に染めていた髪がまだその名残りをとどめていた斉藤歩を伴って、小樽の拙宅に山野が酒を飲みに来て泊まっていったりした。

もともと失業状態で北海道に渡った僕は、当時の山野のロケサービス会社で現場仕事を手伝って急場をしのいだし、その後も失業する度に山野に助けられた。札幌初演の 1995年に、函館公演を同行取材したり、富良野公演のスタッフ出演者の宿舎でもあった、かの「くまげら」に深夜乱入したり、別の失業時(1997)には、『亀』の道内巡業にスタッフキャストの運転手として雇われたこともある。だから『亀』には格別の思い入れがある。

2003年は面白い年だった。
山野とロケーションサービスと広告映像の企画制作会社『風の色』を立ち上げて三年目。夕張郡栗山の造り酒屋・小林酒造直営の酒亭『七番蔵』の創業に関わらせてもらった。
はじめてCMの制作ではなくCM出演の機会があった。

七番蔵看板

さかのぼること8年前、雑誌に小林酒造の取材記事を書いた。現在の四代目、当時の小林常務が僕の文章を気に入ってくれて意気投合。造り酒屋として、いずれ蔵の酒を直送で飲ませる店を構える時には手伝って欲しい、と。で、2003年秋にそれが実現した。

栗山に明治・大正・昭和の赤れんがや札幌軟石づくりの蔵の連なりが有名な風景を生み出している小林酒造。それぞれが一番蔵、二番蔵…と六つの蔵からなる蔵群れ だ。その小林酒造が、札幌に七番目の蔵を開きました。だから、七番蔵。社長となっていた四代目と酒亭に名前を付けるところから共同作業させてもらった。そしてその屋号は書道家である僕の母による。創業リーフレット、創業ちらし。そして、店の品書は今でも手がけさせてもらっている。

その2003年の暮れ、TPSでは何回目かの『亀』の再演中で、風の色の代表山野も出演していた。それならいっそ、ということになり、その年の風の色の忘年会は、まずは夕方に『亀』を鑑賞、そのまま『七番蔵』に移動して出演を終えたばかりの俳優たちも交えて杯を傾けるという趣向となった。

山野と僕と若者と、たった三人の風の色主催の宴は、だからロケや映像制作の関係者にとどまらず、四代目小林社長、僕のCM出演のクライアント(北海道銀行の宣伝担当が三人も!)、俳優や音響照明や衣装、美術さんら演劇界隈の人々…という多岐にわたる出席者による幸せな時間になった。

2005年に『亀』は原作の国ハンガリーへ渡った。
2009年の二度目のハンガリー公演『冬のバイエル』(斉藤歩作・演出) には僕も足を運んだ。

七番通し

そして幸せな忘年会から8年と少しの昨晩。17年目の亀と再会した足で、七番蔵へ。

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